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圧力 鍋とはどんな仕組みになっているのか

圧力 鍋とは、特殊な構造の鍋を使って内部を高温・高圧にすることで通常の加熱よりも食品への火の通りがよく、硬い食材も短時間で柔らかく煮込むことができる物のことです。蓋と鍋とが密閉される作りとなっており、食材を入れて加熱すると内部で食材や調味料・水などが水蒸気に変わります。水蒸気が発生すると水の体積は大きくなり、通常の場合は空気穴から外へ出す仕組みとなっていますが、密閉されているためそのまま内部に残るのがポイントです。この水蒸気の力で内部が加圧され、食材への火の通りをよくすることができます。そのまま放置しておくと爆発してしまうのではないかと疑問に思う人も少なくありませんが、ある一定以上になると安全弁が働いて一定以上の水蒸気を外に逃がすため、安全に調理することが可能です。
鍋には調圧弁と安全弁といったものがついており、調圧弁は鍋の内部の圧力を設定以上にならないようにしている物となります。対して安全弁は調圧弁が使えないときに緊急で圧力を外に逃がすために使うための物です。基本的にこの2つの弁があるため、安全に調理をすることが可能となっています。一般的な圧力鍋では調圧弁は赤いおもりのようなものがついていることが多いです。設定した圧力よりも蒸気の圧力が小さければ内部からの蒸気でおもりは動かないようになっていますが、蒸気が大きくなっておもりが持ち上がるようになると、多くの場合は火を止めてそのまま放置しておくことが多いといいます。調圧弁がうまく働かないときには安全弁が自動的に上に持ち上がり、蒸気を逃がすので爆発するようなことはありません。


圧力鍋の仕組みはわかりましたが、具体的にどんな料理に向いているのでしょうか。基本的に煮込み料理に向いているのが特徴です。長時間に込めば煮込むほどおいしいといわれている料理を短時間で行うことができるため、便利だといいます。例えばカレーやスープなどは定番とされていますが、それ以外にも煮る時間がかかるとされている豆なども比較的短時間で作ることが可能です。特にお節料理の黒豆は難しいとされていますが、圧力鍋を使えば簡単に作ることができるため、圧力鍋があれば何時間もなべのそばについていなくていいことを評価している人は少なくありません。
比較的日本の食材は長時間に込んで食べるものが多いため、日本料理との相性は抜群です。特に難しいとされていた煮豆に関しては、簡単に作れると評価する人も少なくありません。また、玄米など通常の炊飯器で炊いても今一つ美味しくないといわれている物に関しても、圧力鍋で作ると評判がいいとされています。なお、スペアリブや豚の角煮なども手軽に作ることが可能です。根菜類を美味しく仕上げることができるため、歯の悪い人でも安心して食べられるほど柔らかく煮込むことができるといいます。大きな鍋ならば本格的なラーメンスープを作ることも可能です。
対して圧力鍋に向いていない料理となるのは、歯ごたえを楽しみたい料理だといいます。例えばほうれん草のお浸しなどのさっと煮て歯ごたえを残しながらおいしく食べるような料理には、まったく向いていません。それ以外にも15分も煮込む必要のない料理には向いていないと考えたほうがいいでしょう。中華料理の炒め物などに使うことはできないと考えてください。


洋風の料理で利用しやすいのはポトフやシチューなどです。利用する具材によっては長時間に込むと溶けてしまうものもあるため、調節をしながら作るといいでしょう。また、半分は解けるように計算して作り、残りの半分は解けないようにある程度電子レンジなどで加熱し、後から加えるなどの工夫も必要です。
意外かもしれませんが、お菓子を作るのにも向いています。ぜんざい用の小豆を煮るのも簡単に作れるため、和菓子を作るのには最適といえるでしょう。しかし、それだけではなく、洋菓子などを作るのにも向いています。例えばプリンや蒸しパンなどは手軽に作ることができるアイテムです。それ以外にも、アップルパイ用のリンゴを煮るときや、サツマイモを吹かすなどの利用方法も手軽に行えます。また、果実を煮込んでコンポートとして食卓に出すこともできるため、多様な料理を作ることができるでしょう。特にモンブランなどの難しそうに見える料理も圧力鍋を使うことで、スピーディーに簡単に作ることができます。


意外かもしれませんが、小さなお子さんの離乳食を作ることも簡単にできます。小さなお子さんにとっての食事を美味しくしたいなら、圧力鍋を使うといいでしょう。
注意したいのは、メーカーごとに調理するための圧力が異なることです。蓋の閉め方などに関しても必ず取扱説明書に目を通し、正しい仕様をしてください。また、大量の油などは安全上禁止されていることも多いため、油で火を通したものを使って作る時には注意したほうがいいでしょう。購入前に圧力などについて確認してから手に入れてください。

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