感染 予防にマスクは役立つと考えられています。その理由は人間が呼吸や咳、くしゃみをした時の飛沫をフィルターがキャッチし、周囲に撒き散らす量を減らすためです。もちろん口に手を当てたり、ハンカチで押さえたりしても多少は効果が見込めるでしょう。ただ研究の結果マスクの飛沫捕集率は高く、他に一般市民が行なえる方法に比べても期待できるのです。
研究の結果としては、理化学研究所などの研究チームがデータを公開しているので参考にします。この研究データによると、市販製品は最大で85%、簡易なものでも半分くらいは飛沫を抑制できることがわかりました。
具体的にはウレタンマスクが吹き出した飛沫の52%を防ぎ、フィット性の高い不織布では85%に達します。ただ、いずれも吸い込みは若干、性能が落ちるので要注意です。ウレタン素材は18%で、フィット性の高い不織布でも72%までカットできるにとどまっています。このため感染防止を重視するなら不織布ですが、屋外で人もまばらなら、呼吸しやすいウレタンでも十分かもしれません。
なお感染 予防効果を高めるには、フィット型の不織布製品につき、鼻の部分の密着度を高める必要があります。鼻筋とほほの間に隙間ができやすく、ここからウイルスが漏れ出してしまうのです。このため鼻部分の金具をしっかりと折り曲げて、鼻の形にジャストフィットさせることが大切です。もちろん厳重にした分は、呼吸が苦しので長く付けるのは厳しいでしょう。周囲に人がおらず換気もしっかりとしている時には、外して新鮮な空気を吸うなど工夫するのがおすすめです。また耳が痛くなりにくいアイテムも登場していますから、困っている時は要チェックです。
問題は子供につけさせる場合です。子供用の不織布マスクがありますが、小さなお子さんだとフィット性が悪いかもしれません。また大人用しか入手できない場面もあるでしょう。このような時は不織布製品の上にウレタン製品を二重に被せてフィット性を高める方法がありますが、苦しいですし場合によっては酸素不足から事故に繋がるリスクも否定はできません。実際に一枚の着用でも、これが原因とみられる子供の死亡事故が起きているので、二重にするのが正しいかは疑問です。マスクの端を留めてサイズ調整をするような方法があるので、それも参考にしてみてはいかがでしょう。
新型コロナは収束と感染拡大を繰り返しており、収まる気配はありません。感染すると症状が辛い他、体調に異常がなくても隔離措置の対象となるなどデメリットは大き目です。このため日ごろからできる対策を、個人個人がしっかりと行うことが大切と言えます。マスクは確かに万能ではないと考えられますが、ワクチンやうがい・手洗い・ソーシャルディスタンスと並び、手軽にできて効果も期待できる対策です。自身が感染すると家族や周囲の人間も濃厚接触者となりますから、ぜひ前向きに検討していきましょう。